時計製作職人
希少なハンドクラフト
1839年の創業以来、ジュネーブの偉大な伝統を継承するパテック フィリップは、何世紀にもわたって受け継がれてきた希少なハンドクラフトを保護育成してきました。
遺産と伝統
毎年、パテック フィリップの職人は、懐中時計、腕時計、クロックを問わず、卓越したタイムピースを製作しています。その中には、1点のみ製作されるユニークピースも含まれます。これらの作品には、他の追随を許さない技術を習得した数少ない職人の技術を要する伝統的な技法が用いられていますが、今やその技法は衰退しつつあります。パテック フィリップは、職人たちの仕事を通じて、失われつつある技術やノウハウに敬意を表し、保護育成することで、高級時計製作の芸術を将来の世代へとつなぎます。
希少なハンドクラフト展示会
ジュネーブ・サロンを擁する歴史的建物では毎年、希少なハンドクラフトの展示会が開かれます。ここで来場者は、当社の職人の卓越した作品を直接目にし、職人たちと交流してその情熱を分かち合い、職人たちの日々の仕事について理解を深める貴重な機会を得ることができます。
ジュネーブ・サロンで開催された《希少なハンドクラフト2026》展示会
希少なハンドクラフトの都
ジュネーブは17世紀から、手仕上げの時計の製作および装飾に関わる、あらゆる職業と技術の中心地となってきました。国際的に有名なこの都市は、美しい透明釉薬を用いた七宝でも知られています。優れたクラフトマンシップと芸術性の遺産は、ジュネーブの卓越した時計製作業の中心地としての評価を確固とし、世界中の愛好家やコレクターを魅了し続けています。
スターン家の情熱
スターン家は希少なハンドクラフト、特に七宝装飾を施した時計に揺るぎない情熱を抱いています。アンリ・スターンと息子フィリップ・スターンは、どちらも格別な七宝装飾のタイムピースの熱心なコレクターでした。1970年代から1980年代は、そうした七宝装飾による時計の需要が大きく落ち込んだ時期だったため、これらの技術に敬意を表しつつ保護した彼らの尽力がなければ、この卓越した工芸は今や消滅していたかもしれません。
七宝の芸術
パテック フィリップでは七宝職人を、色鮮やかな顔料と溶けたガラスを巧みに融合させて作品に仕上げることから、芸術家でありながら錬金術師でもあると考えています。職人たちは金属の表面を、光を捉えて反射する美しい色合いの透明な層を重ねた、輝かしいキャンバスへと変えます。一つひとつの作品は唯一無二のタペストリーのように、職人の卓越した技や忍耐を強いる作業の結晶となり、芸術とクラフトマンシップの美しさを、輝きとともに永遠に留めます。
ジェム・セッティングの芸術
当社のジェム・セッターは細心の注意を払った完璧なセッティングで貴石を配置します。希少なハンドクラフト・タイムピースでは、この作業は完全に手作業で行われます。スノー・セッティング、インビジブル・セッティング、グレイン・セッティング、特許取得のフラム・セッティングなど、当社のジェム・セッターは、貴石を魅惑的なマスターピースへと仕上げ、機械式高級時計の精巧さにハイジュエリーの輝きを添えます。
ギヨシェ装飾の芸術
ギヨシェ職人は、専用の旋盤を用いて文字盤やムーブメント、ケース、あるいはブレスレットに複雑なパターンを施していきます。専門技術を駆使して、素材の美しさを際立たせる緻密なデザインを生み出します。彼らのクラフトマンシップは時計のあらゆる構成部品を見事な芸術作品に変え、パテック フィリップの希少なハンドクラフト・タイムピースに、唯一無二の美しさを与えます。
彫金の芸術
彫金家は、双眼顕微鏡を用いた極めて精密な作業により、光を巧みに取り入れることで、金属を洗練された芸術作品に変えます。その作業は手書きの線画に例えられますが、ここでは紙に鉛筆で描くのではなく金属に鏨(たがね)で描きます。彫金は複雑なディテールで、当社の希少なハンドクラフト・タイムピースの美を引き立て、木象嵌や七宝に勝るとも劣らない装飾技法となっています。
木象嵌の芸術
木象嵌作家は、厳選した微小な木片を細心の注意を払って嵌め込み、精巧な文字盤に仕上げます。こうして作り出されるすべての文字盤は、単なる機能的な部品ではなく身に着けることのできる芸術作品であり、実用品の域を超えたエレガントで洗練された魅力を放ちます。彼らは、外科医の手先のような精密さと芸術家の眼差しで、色彩と質感を巧みに組み合わせた精緻を極める名品を生み出します。